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PM2.5(微小粒子状物質)

【PM2.5(微小粒子状物質)とは】

PMの大きさ
  • 浮遊粒子状物質(SPM)に含まれる粒子状物質のうち、粒径が2.5μm以下のものをPM2.5(微小粒子状物質)といいます。
  • SPMと比較して長期間滞留し、粒径が小さいので肺の奥深くまで入りやすいという特徴があります。
  • 単一の化学物質ではなく、炭素成分、硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩などを主成分とするさまざまな物質で組成されています。
  • 発生源としては、自動車や工場等の化石燃料の燃焼によるもの、土壌や火山等の自然起源によるもの、ガス状の大気汚染物質が粒子に転換して二次粒子を生成するもの等があります。

【ムラタの取り組み】

 PM2.5に係る豊富な経験と最新の技術・設備によりお客様のニーズにお応えする測定・分析サービスをご提供いたします。
  • 豊富な「実績」と「経験」に基づくご提案
     平成12年度から多くの粒子状物質に係る測定・分析を行っている実績と経験から、PM2.5の質量濃度測定、成分分析(イオン、金属、炭素、有害物質等)、自動測定機による連続測定等、目的に応じたさまざまな測定方法をご提案できます。(PM2.5に係る調査計画の立案から測定・分析・解析に至るまで、総合的なコンサルティング業務のご案内は「PM2.5(微小粒子状物質)の調査(測定・分析・解析)」をご覧ください。)
  • クリーンルーム 「クリーンルーム」(相対湿度35%)による秤量
     PM2.5の標準測定法に準拠したクリーンルームを所有し、相対湿度と温度が適切にコントロールされた条件化(相対湿度35±5%、温度21.5±1.5℃)での秤量が可能です。また、SPMの標準測定法に準拠したクリーンルーム(温度20℃、相対湿度50%)も所有しています。
     技術情報へのリンク(秤量編)

  • より正確な「炭素分析計」による分析
     「大気中微小粒子状物質(PM2.5)成分測定マニュアル」及び米国EPA(環境保護庁)のIMPROVE法に準拠した炭素分析計(DRI Model 2001、2001A)を用いて、高感度の炭素成分の分析が可能です。
     技術情報へのリンク(炭素分析編)

【測定方法及び測定機器】

 ムラタでは最新の測定機器を用いて、さまざまな測定方法に対応した測定・分析をご提案いたします。以下は、測定マニュアルに準拠した方法ですが、他の成分や他の方法を用いた分析にも取り組んでいます。

  • 質量濃度及び成分濃度
    質量濃度測定 [濾過捕集による質量濃度測定方法]
     フィルタ上に捕集した粒子状物質の質量を天秤にて測定し、その質量を採取時の流量で除することによって質量濃度を測定する方法です。標準測定法では相対湿度35±5%、温度21.5±1.5℃の条件下で24時間以上コンディショニングを行う事とされています。ムラタではこの厳しい条件をクリアしたクリーンルームを完備しています。また、電子天秤の感量は1μgと規定されていますが、より精度の高い0.1μgの天秤も用いています。
     技術情報へのリンク(秤量編)
    電子天秤
    電子天秤
    イオン成分測定 [イオンクロマトグラフ法]
     多種類のイオンを同時に分析する方法としてイオンクロマトグラフ法が広く用いられています。サンプリングしたフィルタを超純水で抽出し、分析を行います。2種類のカラムを使用して、陰イオン(Cl、NO3、SO42-他)と陽イオン(K+、NH4+、Na+、Mg2+、Ca2+他)の各イオンを分離定量します。
    イオンクロマトグラフ
    イオンクロマトグラフ
    炭素成分測定 [サーマルオプティカル・リフレクタンス法]
     試料をサンプルオーブンに入れて昇温(120℃→250℃→450℃→550℃→700℃→800℃)させ、550℃までで有機性炭素の分析、800℃までで元素状炭素の分析を行います。炭素成分分析には以前は、熱分離式炭素分析計(CHNコーダ)が用いられてきましたが、有機性炭素の炭化によって元素状炭素が過大評価され、有機性炭素が過小評価されることが知られています。サーマルオプティカル・リフレクタンス法の炭素分析計(DRI Model 2001、2001A)では試料にレーザ光を照射し、その反射率の変化をモニターすることで、熱分解による炭化量を補正します。このため、熱分離式と比べてより正確に炭素成分を測定することができます。
     技術情報へのリンク(炭素分析編)
    炭素分析計
    炭素分析計
    金属成分測定 [ICP-MS法]
     多くの元素に適用できる圧力容器を用いた酸分解法により試料を前処理し、分析を行います。ICP-MS法では多元素を同時にかつ高感度で測定することができます。
    ICP-MS
    ICP-MS
    金属成分測定 [エネルギー分散型蛍光X線分析法]
     試料から放出される蛍光X線は各元素で固有なエネルギーを持ち、このエネルギーを検出することで定性分析を行い、またそのX線を計数することで定量分析を行います。エネルギー分散型蛍光X線分析法には、前処理が不要、非破壊分析、スペクトルが化学状態に影響されない等の長所があります。
    蛍光X線装置
    エネルギー分散型蛍光X線装置
    多環芳香族炭化水素類測定 [HPLC法もしくはGC-MS法]
     発がん性が認められているベンゾ[a]ピレンを含む多環芳香族炭化水素類(4環以上)について、フィルタ上に捕集されたものをジクロロメタンで抽出し、HPLCもしくはGC-MSを用いて分析します。
    高速液体クロマトグラフ蛍光検出器
    高速液体クロマトグラフ蛍光検出器
    レボグルコサン測定 [誘導体化/GC-MS法]
     レボグルコサンはバイオマス燃焼由来のよい指標物質とされています。分析は、有機溶媒(ジクロロメタン/メタノール)で抽出した後、トリメチルシリル化しGC-MS測定します。コハク酸やピノン酸も同時に分析することができます。
    ガスクロマトグラフ質量分析装置
    ガスクロマトグラフ質量分析装置
    水溶性有機炭素測定 [TOC計]
     有機炭素のうち水溶性の成分で、大気中で酸化された有機粒子を含むことから、二次生成有機粒子の指標として用いられることがあります。分析は、超純水で抽出した後、非分散形赤外線分析計を検出器としたTOC計で測定します。
    全有機炭素分析計
    全有機炭素分析計
  • サンプリング装置
    FRM-2000
     FRM-2000は米国EPAの連邦標準測定法(Federal Register Method,FRM)に基づくサンプラです。日本のPM2.5の標準測定法としてもこのFRM-2000に準じたサンプラで行うこととされています。分粒方式はインパクタ方式、吸引流量は16.7L/minです。
    サンプリング装置1
    スリットジェットエアサンプラMCAS-SJとMCAS-SJAの選べる2機種
     スリットジェットエアサンプラは、JIS Z 8851「大気中のPM2.5測定用サンプラ」に準拠したサンプラです。フィルタ交換を手動で行うSJ型と、自動交換機能が付いたSJ-A型があります。SJ型では、PM2.5試料はもちろんのこと、SPM-PM2.5やPM0.4(オプション)の試料を捕集することができる、カスケードインパクタ型のサンプラです。分粒途中の試料も成分分析に適するよう、フィルタ上に均一に捕集する新方式の粒子分粒捕集機構(特許第5514676号)を備えています。 SJ-A型では同様の分粒方式で、PM2.5試料をタイマーによって自動交換を行う機能を備えています。また、試料にICタグを装着することで個別認証を確立する機能や、装置の稼働状況を携帯型データ通信(オプション)で遠隔監視ができる機能を備えています。 どちらの製品も、独立した2つの捕集経路を備えているため、質量濃度や成分濃度等の分析対象に応じたフィルタで同時にサンプリングすることや、異なる時間帯でのサンプリングなど様々な設定が可能です。
     MCAS-SJのページへのリンク MCAS-SJカタログ
     MCAS-SJAのページへのリンク MCAS-SJAカタログ
    サンプリング装置2

【関係法令等】

  • 微小粒子状物質に係る環境基準
    環境上の条件 測定方法
    1年平均値が15μg/m3以下であり、かつ、
    1日平均値*が35μg/m3以下であること。
    微小粒子状物質による大気の汚染の状況を的確に把握することができると認められる場所において、濾過捕集による質量濃度測定方法又はこの方法によって測定された質量濃度と等価な値が得られると認められる自動測定機による方法。
  • 備考 環境基準は、工業専用地域、車道その他一般公衆が通常生活していない地域又は場所については、適用しない。
    *: 1日平均値とは、1日平均値の年間98パーセンタイル値による。

【用語解説】

  • PM2.5の標準測定法
     環境基準に基づく「濾過捕集による質量濃度測定方法」による方法のことです。暫定法では相対湿度50±5%、温度21.5±1.5℃の条件、現行では相対湿度35±5%、温度21.5±1.5℃の条件下でろ紙をコンディショニング・秤量することになっています。
  • 有機性炭素(OC:Organic Carbon)
     有機化合物に含まれる炭素成分。有機炭素は多様な生成過程があり、生成過程によって一次粒子と二次粒子に分けられます。一次粒子は化石燃料やバイオマスの燃焼等により大気中に直接排出されるもので、二次粒子は揮発性有機化合物の光化学反応等によりガス状成分が粒子化して生成されるものをいいます。
  • 元素状炭素(EC:Elemental Carbon)
     元素状炭素は炭化水素が高温で不完全燃焼する際等に生成されます。ディーゼル車から多く排出され、大気中における変質が少ないことから、ディーゼル車からの排出強度を示す指標性の高いことが知られています。2003年からディーゼル車規制が進められ、規制後のPM2.5中のEC濃度の割合は減少したようです。

【本サイト内関連ページ】


【関連WEBサイト】

  • 技術情報 環境関連の技術情報を分かりやすく解説。
  • MURATA’S Quarterly 社内四季報。
  • 社員ブログ 会社のイベントやこぼれ話、社員のプライベートなどをご紹介。