2009年08月25日

微小粒子状物質(PM2.5)の発生源解析2

● 代表的なモデル

 レセプターモデルの中で最も広く利用されているモデルは、CMB法とPositive Matrix Factorization(PMF)法です。ここではこの2つのモデルについて、その長所と短所を比較します。


レセプターモデルの特徴
入力データ 長所 短所
CMB法 ・環境測定データの
 成分濃度
・発生源の情報
 (種類とプロファイル)
・1つの環境測定データ
 でも計算が可能
・発生源の情報
 (種類とプロファイル)が
 あらかじめ必要
PMF法 ・環境測定データの
 成分濃度
・発生源の情報
 (種類とプロファイル)を
 必要としない
・数多くの環境測定データ
 が必要
・発生源を特定できない
 ことがある

 発生源の寄与を推計する場合には、それぞれのレセプターモデルの特徴を踏まえたうえで、対象とする地域の特徴と環境測定データの数によって、モデルを選択することが必要となるでしょう。PM2.5の濃度に寄与している発生源が想定でき、環境測定データの数が限られたものである場合にはCMB法、発生源の想定が難しく、複数の地点で数多くの環境測定データがある場合にはPMF法を選択する、などが考えられます。一方で、同じ環境測定データを用いてCMB法とPMF法の解析を行った場合、それぞれどのような結果になるのか?それも興味があるところです。
 レセプターモデルの運用に共通する課題として、PM2.5の発生源プロファイルの整備が挙げられます。CMB法では適切な発生源プロファイルを必要とし、PMF法ではプロファイルの解釈に発生源プロファイルでの特徴を参考にしなくてはならないことから、どの方法においても発生源プロファイルなしでは意味のある結果を導き出すことができません。また、レセプターモデルでは適切な誤差を与えれば正解が得られるようになっているため、測定に伴う誤差をどのように評価して取り扱うのかが大変重要となります。レセプターモデルによる解析が単なる数字の操作となることがないよう、「発生源プロファイルの整備」と「精度管理のなされた環境測定データ」がなくてはならない条件といえるでしょう。

【参考文献】

微小粒子状物質健康影響評価検討会報告書、
  平成20年4月、3.2.5 発生源寄与濃度の推定(レセプターモデル)p.3 - 37
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微小粒子状物質(PM2.5)の発生源解析1
微小粒子状物質(PM2.5)の発生源解析2

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