現在、地球上に存在している物質は約3100万種類。その中で商業的に生産されている物質は、約10万種類もあるそうです。商業的に生産していると言うことは我々にとって何らかのメリットがあるということ・・・。一方で環境や生態系に影響のある物質も少なくないはず。
例えば、農作物を効率的に生産するために「農薬」は欠かせない存在。けれど、ちょうど一年前に施行されポジティブリスト制では65物質については人の健康を損なわないことが明らかであるとして規制の対象外としていますが、人の健康を損なう恐れがあるとして799の農薬等について食品中の残留濃度を規制し、その他の農薬ついても一律基準を設定するようになりました。
同じように「医薬品」も人や動物の病気治療や健康維持のために今となっては欠かせない存在です。風邪薬や頭痛薬、胃腸薬などのストックが家にないと、なんだか不安になってしまう人も多いはず・・・。一方で環境中に存在する医薬品の人への影響はほとんどないと言われていますが、水生生物への影響や薬剤耐性菌の発生などが懸念されています。
環境中の医薬品問題に関する研究については欧米諸国が先行していましたが、近年では日本国内においても医薬品の環境中での挙動や環境への影響などの研究が盛んになっています。
アメリカ環境保護庁(US EPA)により、医薬品とパーソナルケア用品(シャンプーや香水など)を総称してPPCPs(Pharmaceuticals and personal care products)と呼ばれ始めました。1976年にはじめて環境中の医薬品の存在を報告したのもUS EPA だったようです。その後欧米諸国を中心に2000年ごろから盛んに研究されるようになりました。
国内でも、今年2007年6月におこなわれる環境化学討論会ではPPCPsに関連した発表が約20件予定されています。ダイオキシン類なんかと比べると圧倒的に少ないですけどね・・・・。それでもダイオキシンらと並んで医薬品というカテゴリーが新しくできています。他にも昨年の水環境学会誌では「水環境における医薬品類の挙動に関する研究の動向」と題して特集が組まれたりしています。また2006年7月の新聞報道で、東京農工大や土木研究所などのチームよる初の全国規模調査により、下水処理場で十分除去できずに河川が医薬品により汚染されているという結果が伝えられました。
環境中のPPCPs問題は国内においても注目を集めていると言えるでしょう。
国内外での研究報告
環境中の医薬品の流れ及び汚染実態
分析方法及び測定方法
最後に