赤いパンツをはくとやる気がわく、とか、青い食器に料理を盛るとドカ食いしない、などという話を耳にしたことのある方も多いと思います。色彩は、私たちが意識しているよりも深く、人の心や生理的・身体的に影響を与えています。今回はエコにつながる色彩心理学のお話しです。
最近では、冷房は28℃、暖房は18℃の設定が推奨されています。そうはいっても実際は夏の28℃はむし暑く感じますよね。そこで、色のもつ力を借りて、こんなお部屋の模様替えはいかがでしょうか。
夏は白いレースのカーテンに寒色系のカーテンを重ね、ラグマットなど、面積の広いものを寒色系にかえてみる。冬はこの逆で、クッション、ひざ掛けなど暖色系のものを部屋に多く取り入れればよいでしょう。
一般的に、青にはリラックス効果、赤は神経を高揚させる効果があるといわれています。スイスの色彩学者ヨハネス・イッテンによる実験では、寒色系の色の部屋と暖色系の色の部屋では、寒色系の方が体感温度が約3℃低く感じたそうです。また、「寒い」と苦情がきていた社員食堂に対して、壁を暖色系に塗り替えただけで解決したという会社の話もあります。ただし、これには個人差があります。好き嫌いではなく、経験によって培われた感覚が大きく影響を及ぼすそうです。
とはいえ、赤い扇風機はほとんど見かけないですし、昔から夏には水を連想するような色や柄が多く出回ります。これは少しでも涼を感じるように、という先人達の知恵だと思いますが、ちゃんと理にかなったものなんですね。(猫丸)
「ヨハネス・イッテン色彩論」 大智浩訳 美術出版社