2009年10月26日

夜空を見上げて

 この夏、小学校1年生の甥っ子の電話での第一声は「木星見えた?」でした。
金星でも火星でもなく「木星」だと言うところに、なんとなく心をくすぐられ、家族みんな、毎夜毎夜、夜空を見上げるようになりました。夏の夜空、南東方向にひときわ明るく輝く星が木星だそうで、秋に入ってあと少しの間、まだ見えるそうです。
 ところが、私の住む横浜では木星を見つけられませんでした。明るい星なら見えるだろうと思ったのですが、建物に視界をさえぎられている上に、自動車や街灯などの明かりのため、ほとんど星がみえません。本当に都会の空には星がないのだと実感させられました。

 光害(こうがい、ひかりがい)と言う言葉をご存知でしょうか。光害とは、過剰または不要な光による公害であり、天体観測への影響だけでなく、生態系を混乱させるなど、様々な影響を及ぼしています。中でも、温室効果ガスの排出抑制が求められている今、エネルギーの浪費という点が一番の問題点かもしれません。
 省エネ技術は日々進歩し、LEDなど効率のよい照明機器も出回るようになりました。経済状況も反映して省エネ意識は日々高まっていますし、平成10年には、環境省により人工光を使用する際に必要となる環境配慮のあり方について「光害対策ガイドライン」が策定されています。しかし、環境省の調査(全国星空継続観察)によれば、昭和63年の調査開始以来、夜の明るさは横ばいか増す傾向のようです。
 日々の生活の中で無駄な電気はこまめに消しているのに、街を照らしている屋外の照明に関しては、意識が薄かったかもしれません。自分自身を振り返ってみて、あまりにも当たり前に光があふれていて、夜の明るさ(暗さ)に対する感覚は次第に鈍ってきたような気もします。無駄な明かりをなくすことはもちろん、どんな場所にどのくらいの明かりが必要なのか、光害をなくすような明かりの使い方について、ひとりひとりが意識して考えることで、夜空に星が戻ればいいなと思います。

 地球温暖化への対策としてさまざまな対策が進められていますが、その結果として、将来には夜空の星の数が増えるかもしれませんね。

(松本)


夜の地球

夜の地球
出典: NASA/JPL/GSFC(http://photojournal.jpl.nasa.gov/mission/DMSP)



【参考】

星空ガイド 木星とガリレオ衛星

環境省 光害対策ガイドライン

環境省 全国星空継続観察

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