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揮発性有機化合物(VOC)
【揮発性有機化合物(VOC)とは】
- 揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds) とは、揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称です。
(例)トルエン、キシレン、酢酸エチル、トリクロロエチレンなど
- 浮遊粒子状物質(SPM)やオキシダントの原因物質の一つです。
- 環境大気中からは低濃度で検出されます。
- 地下に浸透し、土壌や地下水の汚染原因の一つともいわれています。
- 塗料溶剤(シンナー)、接着剤、インキ、金属の洗浄溶剤等に含まれています。
- 主な発生源としては塗装関係施設、接着関係施設、印刷関係施設、化学製品製造施設、工業用洗浄施設、ガソリン等の石油類の貯蔵関係施設等があります。
- 有害大気汚染物質の優先取組み物質に挙げられており、一部の項目については環境基準値及び指針値が設定されています。(表.有害大気汚染物質(優先取組み物質)中の揮発性有機化合物(VOC)一覧表)
- 揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度よって、大気汚染防止法による規制が行われています。(揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の概要 及び 表.規制対象となる揮発性有機化合物(VOC)排出施設及び排出基準の一覧)
- 人体への影響は、皮膚や呼吸器から吸収すると頭痛や吐き気、めまいの原因となり、大量に吸引すると中核神経や肝臓、腎臓機能障害を起こし発ガン性を有する物質が含まれていることが報告されています。
【揮発性有機化合物(VOC)の動向】
- 大気中のモニタリング
低濃度長期曝露による人への健康影響被害の未然防止の観点から、平成8年5月に大気汚染防止法が改正され、「有害大気汚染物質対策の推進」に関する規定が定められ、平成9年4月より、有害大気汚染物質のモニタリングがスタートしました。この有害大気汚染物質の優先取組み物質に、揮発性有機化合物(VOC)が含まれています。この優先取組み物質のうち、VOCの4物質について、環境基準が設定されています。(大気汚染に係る環境基準、有害大気汚染物質に係る大気環境基準(環境省HP))
・大気汚染防止法(e-Gov法令データ提供システム)
・大気汚染に係る環境基準(環境省HP)
・有害大気汚染物質に係る大気環境基準(環境省HP)
- 発生源の抑制とモニタリング
VOCは、浮遊粒子状物質(SPM)やオキシダントの原因物質のひとつであることから、これらによる大気汚染を防止するため、平成18年4月より、揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策が始まっています。なお、一定の施設規模以上である塗装施設、印刷関連の乾燥施設、工業製品の洗浄施設等、全9施設が規制対象施設になっています。詳しい施設の内訳については(表.規制対象となる揮発性有機化合物(VOC)排出施設及び排出基準の一覧)を参照してください。
・大気汚染防止法(環境省HP)
(「揮発性有機化合物(VOC)の排出の規制等」に関する規定)
- 水中のVOCについて
1970年代から、VOCは、機械加工工場及び電気部品工場、ドライクリーニング施設等で洗浄剤や塗装、接着剤として使用され、公共用水域等に排出されてきました。現在は、VOCから人々の健康と生活環境を守るため、以下の法令等によって、対策が行われています。
・水質汚濁防止法(e-Gov法令データ提供システム)
・排水基準を定める省令(e-Gov法令データ提供システム)
・水質汚濁に係る環境基準(環境省HP)
【ムラタの取り組み】
ムラタでは、当社の調査・分析の技術と豊富な実績によって、揮発性有機化合物の分野において貢献しています。VOCに関する質問等がございましたら、お気軽にご相談ください。心よりお待ちしております。(写真:サンプリング風景)
- 大気中における有害大気汚染物質のモニタリング調査
ムラタでは、「有害大気汚染物質測定方法マニュアル」が発表される以前よりキャニスター採取によるVOCの調査・微量分析に取り組んできました。有害大気汚染物質のモニタリング調査についても、調査開始年度である平成9年度より受託すると共に、数多くの分析実績があります。
- 発生源のモニタリング調査
ムラタでは、発生源のモニタリング調査につきましても、規制が始まる以前より取り組んでいます。法改正前の実験的な調査にも参加した実績があります。ムラタは、VOCの調査・微量分析の技術と実績で、発生源のモニタリング調査にも貢献します。
- 水質調査
ムラタでは、水中のVOCの調査、及び、飲料水中のカビ臭の調査についても、数多くの分析実績があります。ムラタは、大気質のみならず、VOC全般において、当社の経験と技術で貢献しています。
【測定・分析機器】
- 大気試料濃縮導入装置及びガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)
キャニスターに採取した大気を、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)に濃縮・導入して試料の分析を行います。(写真:キャニスターでサンプリングしてきた大気を自動濃縮装置からGC/MS(手前)に導入し分析)
- キャニスター
内面を不活性化処理(電解研磨、シリカコーティング等)をしたステンレス製容器です。通常は内容積6Lのものを用いて、容器内を減圧にして、一定の吸引流量で大気試料の採取を行います。(写真:キャニスター(6リットル))
- マスフローコントローラー
一定の流量で試料採取を行うために、キャニスターに装着して使用します。(写真:定流量マスフローコントローラー)
- 触媒酸化-非分散型赤外線方式(NDIR) (環境省告示第61号 「揮発性有機化合物濃度の測定方法」(平成17年6月10日)の性能基準に準拠)
当社では試料をバッグで採取した後、「触媒酸化-非分散型赤外線方式(NDIR)」により揮発性有機化合物(VOC)の測定を行います。加熱した触媒によって揮発性有機化合物(VOC)を酸化させ二酸化炭素(CO2)とし、赤外線式ガス分析計(NDIR)で測定を行います。揮発性有機化合物(VOC)の濃度は、 vol ppmC (※)として測定されます。(写真:非分散型赤外線方式ガス分析計(NDIR))
(※)vol ppmC :炭素数が1も揮発性有機化合物の容量に換算した容量比百万分率のことをいう。
【関係法令等】
【関連WEBサイト】
表.有害大気汚染物質(優先取組み物質)中の揮発性有機化合物(VOC)一覧表
優先取組み物質 |
環境基準値 * (μg/m3) |
指針値 * (μg/m3) |
ベンゼン |
3 |
- |
トリクロロエチレン |
200 |
- |
テトラクロロエチレン |
200 |
- |
ジクロロメタン |
150 |
- |
アクリロニトリル |
- |
2 |
塩化ビニルモノマー |
- |
10 |
クロロホルム |
- |
- |
1,2-ジクロロエタン |
- |
- |
1.3-ブタジエン |
- |
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* : 環境基準値及び指針値は、年平均値による。
揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制制度の概要
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事業者の自主的取り組みを評価・促進しつつ、大気汚染防止法による揮発性有機化合物(VOC)の排出規制とを組み合わせ、効果的な排出抑制を図る。(政策のベストミックス手法)
【 法規制 】
大気汚染防止法(「揮発性有機化合物(VOC)の排出の規制等」に関する規定(e-Gov法令データ提供システム)
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規制対象となる揮発性有機化合物(VOC)排出施設(以下「VOC排出施設」と記す)の指定並びに排出基準の設定
(表.規制対象となる揮発性有機化合物(VOC)排出施設及び排出基準の一覧)
- VOC排出施設の都道府県知事への届け出義務
- VOC排出施設の測定義務の発生並びに排出基準の遵守
(年2回以上の測定義務。但し、1年間につき、6ヶ月以上継続して休止するVOC排出施設については、年1回以上。)
※ 既設のVOC排出施設については、平成22年3月31日まで排出基準の適用を猶予。
【 測定方法 】 環境省告示第61号 「揮発性有機化合物濃度の測定方法」
- 試料は20L以上のバッグに採取、試料の採取時間は20分間。(但し、1工程の時間が20分未満である場合は、1工程の時間で足りる。)
- 分析は触媒酸化-非分散形赤外線式分析計(NDIR)または、水素炎イオン化形分析計(FID)による。
- 分析は試料採取後、8時間以内が望ましい。(8時間以内の測定が困難な場合でも24時間以内。)
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